結膜下出血、眼底出血

寒くなりましたね。このように急に気候が変わると、いろんな病気がでてきますよね。うちの医院では10月あたりから出血を起こす方が多くなりました。皆さん心配して受診されますので、代表的な病気について少し解説してみます。
まず、代表選手は下の写真のような真っ赤な充血、結膜下出血です。

この出血は一年中みられますが、いわゆる白目の内出血です。白目を強膜といいますが、その血管が突然破けて結膜という表面の粘膜の下に溜まってしまうのです。皆さん大変な病気になったと慌てて来院されます。
原因はさまざまですが、若い方であればこすったり、打撲したりと外傷が多いのですが、年配の方では動脈硬化が進行しているため、特に外傷がなくても疲れや力み(運動や力仕事など)で切れてしまいます。男性ではお酒の飲みすぎでも起るんですよ。また、高血圧や高脂血症、糖尿病といった持病をお持ちの場合、年齢より動脈硬化が強く、出血しやすい状態です。
しかしながら、見た目の派手さとは裏腹に、特に問題はありません。表面の出血は眼の機能に特に影響はなく、1週間ほどで自然に吸収されておさまります。繰り返す場合は全身疾患を検査しましょう。

次は下の写真、網膜静脈分枝閉塞症です。

こちらも基本は動脈硬化が原因です。ただし基礎疾患がある場合がほとんどで多くは高血圧か高脂血症です。結膜下出血とちがい、眼内の出血のため自覚症状がないとなかなか受診されません。この写真のように眼の中心(黄斑部:真ん中の黒っぽいところ)にかかると、視界に影ができたり視力が低下するので自覚できます。
出血は徐々に数か月かけて吸収されますが、その後に悪い変化(増殖変化)を起こしたり、網膜浮腫(フィルムのむくみ)を残して視力低下が持続してしまします。
治療は内服や眼内のレーザー治療で合併症を予防しますが、上記の悪い変化が起こると眼内への注射や硝子体手術が必要になります。なかなか手ごわい病気です。
以上、たまには眼科医らしくやってみました。とにかく異常があればまずは受診ですよ。