ボツリヌス療法

~眼瞼けいれん・片側顔面けいれんでお困りの方~

眼瞼けいれんとは:

gankei両眼の周りの筋肉が勝手にけいれん(ピクピク)する状態です。目が疲れたりすると出てくることがありますが、いつまでも症状が治まらない場合にまぶしい、目が乾く、目が開けにくいといった症状がでます。進行すると目が開けられなくなることもあります。

片側顔面けいれんとは:

katafawa顔の表情を支配する顔面神経が、何らかの原因で隣り合った血管などに刺激され、勝手に目や頬、口のまわりが動いてしまう病気です。顔面神経は左右にわかれて筋肉を支配しているため、通常は片側に起こります。進行すると片方の顔面がひきつった状態で固定してしまいます。

治療:

内服(筋弛緩薬、抗てんかん薬など)、ボツリヌス療法、眼瞼けいれんでは眼瞼下垂手術、片側顔面けいれんでは顔面神経と圧迫している血管の剥離手術などがあります。一般に内服では効果の不十分な場面があり、その際ボツリヌス療法を選択します。

ボツリヌス療法とは:

ボツリヌス菌がつくりだすA型ボツリヌス毒素を成分とするボトックス100という注射液をけいれんする筋肉に注射する治療です。ボツリヌス菌を注射するわけではありませんので、感染の危険はありません。注射後2、3日~2週間ほどで効果があらわれ、注射した筋肉の緊張が和らぎます。効果は3~4ヶ月持続します。効果は徐々に消失し、その際けいれんが再発することがあり、繰り返し注射をすることがあります。

副作用:

アレルギー反応で皮膚に発疹がでることがあります。その他効果が強く出すぎた時に目が閉じずらい、目が乾く、物が二重に見えるなどの症状が出る場合があります。しかしどれも症状は一時的であり、徐々に改善します。他に重篤な副作用は報告されておりません。

注意:

妊娠中や授乳中の方には安全性が確立されておりませんので投与できません。また、他の筋肉の病気などがある場合、悪化させる恐れがあるため使用できません。その他投与前には医師と詳しく相談することが必要です。

以上、当院では眼瞼けいれん、片側顔面けいれんの方にボツリヌス療法を行っています。
思い当たる方、興味のある方はいつでもご相談ください。